正直
昨日は知的障害者サッカーの神奈川県トレセン(選抜)トレーニングに特別コーチとしてお招きいただきました。
知的障害者のサッカー?
まず皆さんは知的障害者と聞いて何を想像する?
僕も正直、最初はネガティブなイメージから入りました。皆さんも同じなんじゃないかな?
ちゃんと会話が出来るのかな?
伝えたいことが伝えられるかな?
神奈川県は全国大会二連覇をかけて3月に大事な試合に挑む前ではありましたが、そんな大事な時期に知的障がい者サッカー推進連盟の竹澤さんからのオファーを頂き、僕自身、様々な感情が交差しながらもオファーを受けて会場へ行かせてもらいました。
選手の顔つき、しゃべってる内容、、、
ん?どこが障害のある子なの?
正直、僕が持つ最初の知的障害者イメージがネガティブだったので選手達と触れ合った時は本当にびっくりだったし、衝撃的でした。
そして、サッカーに取り組む姿勢。
ものすごく真っ直ぐで、とてもピュアな目をしていました。
知的障がい者サッカー推進連盟の方々からも色々、ハードなお話を聞かせていただきました。
中にはいじめが原因で人がを信じれなくなった選手など、各選手が様々な理由があり、今がある。
話を聞いていてすごく胸が苦しくなりました。
しかし、そんな彼らを支えてるのはサッカーでした。
サッカーをやれる環境があり、サッカーをやる仲間がいる彼らは本当に水を得た魚の様に活き活きと輝いて見えました。
面白いんですよ。
日常の会話は覚えてないのにサッカー選手の情報や最新の移籍情報などはずっと忘れないんだって。好きなことはやっぱり忘れないんですね。
神奈川県トレセンは全国でも各世代の日本代表経験者なども多く在籍している強豪でゴールキーパーも3人中、2人は日本代表選手。
なかなかキーパーは指導者が少なく、専門の指導が受けれる環境自体が少ないですが、彼らもまだまだ基礎はやっていかなくてはいけません。しかし、それ以上にサッカーに向き合う姿勢、そして親から授かった恵まれた体やポテンシャルは本当に素晴らしい物がありました。
もう正直、健常者と知的障害の境目が今日でわからなくなりました。。(笑)
それぐらい僕らと何も変わらないんです。
彼らは『サッカー』を本気で楽しんでいた。
戦術?システム?
もちろん理解をすることは今のサッカーではとても大事。
ただ、それはサッカーが時代と共に進化をして後からくっついたもの。
サッカーというスポーツの『原点』である、ボールを蹴る楽しさ、ゴールを奪う喜び、ボールを目指して走る。
一つ一つを彼らは全力で楽しんでいた。
すごく心を洗われた。
サッカーの忘れてはいけない姿であり、サッカーの原点を見せてもらった気がします。
特別コーチなんてカッコいいこと言って現れてるけど、本当に勉強させてもらったのは僕の方。
神奈川県トレセンの関係様、知的障がい者サッカー推進連盟の方々、貴重な体験をありがとうございました。今後は彼らが活躍できる環境やまだ知的障害者サッカーを知らないかたも多くいると思うので、普及活動に微力ながらお手伝いしていきたいと思っています。
また今回の写真はIngigoBlueの内田和稔カメラマンが写真提供をしてくださいました。
素敵な写真をありがとうございます。