言葉
指導者をやり始めて、現役選手をやりながら指導をしていた時期も入れると約10年ぐらいの年数がたった。。
まだ指導者になりたて何も知らない僕に当時、お仕事をご一緒させていただいたFCバルセロナカンテラコーチのパウから言われた言葉が僕の指導者としての常識を180度変えたのを今でも覚えてる。
その時、小学校2年生だった選手でトレーニングメニューに対応できていない子がいて、僕はすかさずポイントは変えず、メニューを簡単なものに変えて対応した。
その結果、その2年生の子はやりたかったポイントを突いたトレーニングを簡単なセッションにはなったが、やりきることが出来た。
ただ、トレーニング後にパウから
『何故、設定を変えた?』と、、
僕は素直に
『あの子には難しいと思ったからもっと簡単にした方が良いと思ったから』と伝えた。
その返答が
『マサキにはあの子の限界が分かるのか?確かにあの選手には小さいし、難しいレギュレーションだったかもしれない。こちらが求めている物を出来ていない事は沢山あった。でも、その中で2年生のわりに出来ていたこともあった。指導者が決めつけてこの子には出来ないから次はこれ、、なんてやる必要は無い。やらないから出来ないんだ。やれないからやらないじゃない』
ある意味、選手の目線でしか見たことなかった景色から、初めて僕自身が指導者の世界に足を突っ込み、外国人コーチのパウからの言葉はあまりにもパンチ力が強く、相当な衝撃だった。
日本人の指導者は選手に合わせて指導者が合わせ過ぎていると。
選手がやれないと思ったらすぐトレーニングメニューを変える。
選手成長の為ってより、メニューが出来た、出来ないが指導者の自己満足になってそれに選手達が付き合わされてる傾向があるよね。
と話してくれた。
今では非常に多くの会場で一流の指導者の方などとお仕事をご一緒させていただけるようになりました。
素晴らしい経験をさせていただき、日々、僕も成長させていただいていますが、指導者の平川の考えが日本人寄りにならなかったのは間違いなくパウのあの言葉があったからだと思ってる。