サッカー人生
先日、新生サッカー日本代表とコスタリカ代表が試合を行いました。
結果のみならず、内容もこれからの日本サッカーがどう変わっていくのかワクワクする内容でしたね。
厳しいような言い方をするようだけど、今回の日本代表のピッチには「プロサッカー選手」だけが集まっていた事が良かった。
ビジネスマンプレーヤーや大人の事情による忖度から、本来やらなくてはいけないことが出来ない環境にだけはもう戻ってほしくないですね。
話は変わりますが、ここ最近はスクール生の中学への進路について、選手や保護者の方からご相談を受けたり、チームや指導者をご紹介したり、そんな時期がやって来ました。
毎年、必ず出る保護者の方々からの質問で
「サッカーの強いチームに行かせたい」
このフレーズを聞かなかった年はないね。
サッカーをやっている以上、強いチームやうまい選手が沢山、居る所でプレーをした方がいい。
それは僕も思う。
しかし、それと引き換えにそういったチームに進み、腐ってサッカーを辞めていった選手も沢山見てきた。
優秀なチームには優秀な選手が居るから強い。
特に関東には沢山、チームにもありサッカー人口もとんでもない。
そのぎょうさんいるエリート達が集まってくるチームはそりゃ強いし、そこでの競争は計り知れないよね。
もちろん、そこで勝ち残って試合に出てる選手は大したもんだよ。
最近では各スポーツ業界でパワハラだ、スパルタだなんだと、昭和な問題が次々とクレジットカードの支払いの様に遅れてやってきてる。
昔からのやり方、考え方というものが、現代と噛み合わなくなってきてるからこそ、この様に問題化していくんだと思う。
長々と書くのも大変なので、これからジュニアユースや中体連に進む選手達へ最後に一つだけアドバイス。
プロに行けるか、行けないかの大事な世代のスカウトマンをやっていた僕を始め、現在も多方面で活躍しているスカウトマン仲間などに聞いても、小学校や中学校の所属チーム、地域のトレセン(選抜)の経歴なんて、ほとんど見てません。
また、中学校でJリーグの下部組織に入団したり、〇〇トレセンに選ばれた〜なんて喜んでいた同期も沢山いたし、指導者になってからも沢山見てきましたが、早熟で消えていった選手達を今まで何人と見てきました。
今、逆に僕の先輩には高校から本格的にサッカー始めて、高校三年間でスカウトの目に止まり、Jリーグ入った選手もいたりと、サッカー人生どう転がるかは様々。
サッカー選手として強いチームに行くことが全てではなく、3年間を過ごす「環境」と「気持ち」が大事。
海外では日本のテニスの様に、チーム登録はせずにアカデミーとして活動をして、プロ選手を輩出している所が多く存在する。そっちの方が身動きが取りやすいのと、様々な環境にチャレンジ出来るからだ。
ほかのチームに行かせない。代表が移籍承諾書を書かない。
他のサッカースクールに行ったら、試合には出さない。
日本のクラブチームは昔からクラブチームで一度、その選手を囲ったら、その選手にその他の選択権を持たせない様なチームが育成を〜と謳っている団体も残念だが、多く存在する。
「昔ながら」の良さもある。
しかし、現代版にアップデートした方が良いことも沢山ある。
チーム選びも、昔ながらの考えだけで動くと、実は選手にとって大変な道を選んでしまうこともある。
サッカーキャリアにおいて、どこで1番パワーを使わなきゃいけないのかを知らない方がまだまだ多いので、ぜひ、子ども達の為にも保護者や指導者の方。
そして、選手である子ども達にも自分のサッカー人生の中で、1番力を発揮しなくてはいけないのかを理解して、何だかんだ短いサッカー人生を計画的に、より夢に近づける様に頑張ってもらいたい。
ちなみに上の写真は僕の高校時代のサッカー新聞「エルゴラッソ」の記事。
高校生年代の神奈川県トレセン選考会を兼ねたサッカー大会の合格者リスト。
昨日のコスタリカ戦でも活躍した日本代表の悠(小林悠)を始め、この中からでプロになった選手は何人いるかな。
高校(ユース)辺りからトレセンなどは進路の評価対象となるし、優秀な選手達と本気でやり合える良い経験を積める場としてトレセンは貴重。
また、話はずれるが、サッカーじゃないけど僕の友人に大学受験をゴールとして、高校受験の際にあえて、自分のレベルから2個も3個もレベルを落とし、高校へ進学。
高校3年間で学校でナンバーワンの成績をキープし続けて、ゴールに設定していた東京大学に入ったやつがいる。
本人の気持ちや目標が本物なら、環境はどんな環境でも成長出来る。