海外遠征
最近は多くの企業が海外遠征などを展開してくださり、子ども達が海外を感じてもらえる機会が増えてきました。
すごくいい事だと思うし、どんどん出ていくべきだと思う。
しかし、それがビジネス寄りになり過ぎては元も子もない。
特に最近はスペイン遠征の案件が日本国内に多く飛びかうようになってきた。
一つの理由としては、やはりイニエスタ、ビジャと言ったスペインのスター選手の日本来日により、スペインの企業から多くのお話が日本に降りて来るようになりました。
また僕達もしっかりと海外から入る遠征の選定を、今まで以上に気を張って行っていかなくてはいけなくなってきました。
日本はビジネスになると思われているからね。
一昔前までは、コネクションなどが無かったら広げる事が、なかなか出来なかった部分が、現在は海外からスポーツ事業を行う会社に直接、営業が来るようになってきて、事業者の経歴や実績など、そして大会や遠征のランクや質は別として、かなりの数のスペイン遠征が日本でも展開されてきました。
多くの選手達にチャンスが広がってきたという、ポジティブな部分の反面、大きな費用がかかる海外遠征で、当たりや外れという感覚を利用者が受けてしまう事が増えてきました。
僕からしたら、海外遠征は人格者を育てる上で、最高のコンテンツだと思っているだけに、僕たち以外で海外遠征を経験した選手や保護者から
「こんなもか」、「海外行っても意味ないな」
とか、思われてほしくない。
その子からしたら、最初で最後の海外遠征になる可能性だってあるわけだから。
また、日本から海外に出るということ。
食事や洗濯などの生活面、サッカーの環境面などが整っていて、不自由なくサッカーが出来る恵まれた国の日本。
正直、環境が良いなら日本から出る必要がないんですよね。
なんせ、イニエスタだって日本の環境に驚いていたぐらいですから。
その日本人が何故、わざわざ海外に出る事が良いとされているのか?
この部分が海外遠征の最大のポイントなんですが、最近はサッカーで海外に行っても周りが日本人ばっかり。
海外に行っても、実際は海外じゃないみたいな環境が多いんですよね。
これは同業者の僕たちから見ても、あまり意味がないと思います。数年前までは違ったんですよ。
急激に遠征事業という部分が増えてきて、この様な事が起こってしまっています。
まぁ、これはいつかは来ると把握していた部分なので、MSAでは先に手を打っていたので、遂にその時が来てしまったか!と言った感じ。
MSAで新規の海外遠征を組むときは、この部分は一番チェックしてますね。
大会の質や観光などのプランニングは正直、ピンキリ。
ビジネスという部分でいったら、多くの日本人が海外に出てくれる方が、事業者も海外のマネージメントしてる会社も潤うので良いのかもしれませんが、僕は海外遠征という大きな出費が、その出費以上の価値を生み出す遠征にならなくては意味がないと思っています。
2019年にメキシコには約10名近くの保護者の方が一緒にメキシコへ向かいました。
MSAの海外遠征による人格者育成において、様々な取り組みを実際に見ていただきました。
あの環境、
子ども達が、大きく変わったと思います。
保護者の方々にも感じてもらえたと思います。
誰も助けてはくれません。
仲間や自分でミッションをクリアしなくてはいけない。
あの雰囲気を体験出来るのが、海外です。
キッカケと「覚悟」があれば、あの短期間でも、あれだけ変わることが出来る。
海外に行くだけなら、ご家族で旅行としていく方が楽しいだろうし、料金的にも割に合うでしょう。
スポーツで海外に向かうのだから、やはり多くの物を手に入れて欲しいし、それだけの成長のチャンスがある。
これから海外遠征を考えている方々は、ぜひ、「チャンスがあるから行かせよう」と海外遠征を決める方が多いって聞きますが、今の時代、チャンスは誰にでもあります。言い方が正しいかは分かりませんがお金があれば行けてしまいます。
大事なのはそこじゃなくて、そこ以外に見なきゃいけない事が沢山あるってこと。
こういった話をすると、いつも僕は同業者には嫌われ、嫌な顔をされるんですが、僕が嫌われてもこう言った記事を見てくれて、良い海外遠征に出会えて、素晴らしい経験が出来て成長してくれる選手が日本に増えてくれるなら、僕が発信をしていく意味があると思うので。
ぜひ、保護者の方々は「海外遠征を選ぶ力」を身につけていただきたいと思っております。