自分を変える
8月16日からスペインのバレンシアに来ています。
日本人選手7名を連れて、スペインのレバンテUDのカンテラ(下部組織)に練習参加させてもらっています。
この仕事で、様々な国に来させていただいて、各国のビッグクラブの組織を見させていただきましたが、一定のレベルまで来たチームはどこも面白い選手育成をしています。
このレバンテUDもその一つ。
でも、環境がどんなに優れていても、指導するスタッフがどんなに優秀でも、選手本人が「変わりたい」、「変えてやるんだ」って気持ちが無ければ何も変わらない。
サッカーだけではなく、私生活でもそう。
僕は今まで、多くの子ども達を海外に引率してきた。
しかし、最近の海外遠征では海外に行っても、周りに同じプログラムで海外に向かう選手も多く、海外に来ても結局は、自分の周りには日本人ばかり。
言葉は通じる
想いは話せる
困ったら、すぐ助けてくれる
日本の多くの人が、海外遠征の「トリック」にかかっているのに気づかず、日本で展開されている海外遠征プログラムに参加してしまう。
海外遠征が、サッカーを上手にしてくれるわけじゃない。
海外が、参加した選手達を変えてくれるわけじゃない。
だから、MASAKI SPORTS ACADEMYで取り組まれてる海外遠征は、他の日本で展開されているものではない特殊なものしかない。
今回、連れてきている選手達もサッカーを頑張ってはいる。
だから、僕から「頑張れよ」の言葉は必要ない。
ただ、今回の遠征では、自分たちの言葉が通じるのは、僕たちスタッフを入れても10名以下。
それ以外は、スペイン語、英語などの言葉が飛び交っている。
日本語しか話せないのはしょうがない。
今までが、その様な環境で育ってきたのだから誰が悪いって事はない。
しかし、ここは日本じゃない。
日本人だけで、集まって心休まる場に収まっていても何も変わらない。
逆に言うと、心を休める事が出来る同じ日本から挑戦しにきた仲間がいる。
なら、何も恐れず挑戦すればいい。
戻って来る場所はあるのだから。
まだまだ怖がっている。殻を破るんだ。
言葉が通じなくても、相手の目を見て、もがきながらでも、知っている単語を脳内からひっぱりだしながら話そうとする姿は、必ず相手にも伝わる。
その積み重ねが、コミュニケーションに変わり、信頼に変わる。
今来ているスペインという国が、僕達を変えてくれる訳では無くて、僕達の自らが変わらなくてはいけない。
「自分」を変えることができるのは、自分しかいないのだから。