ちょっと上を見る環境
昔から職業柄なのか、どこにいっても子ども達同士の組織図、関係性、その周りの保護者の方々のパワーバランスなどを意識的に見てしまう。
昔から兄弟の弟や妹などは、負けん気が強く、何か他とは違うものを持っているセンスの良い子が多い事がある。
そのバックにあるものは ”少し上を見る環境” が有るか、無いかで、かなりの差が生まれる事に、僕は4年前に気づいた。
僕もJFAのユメセンや講義を行う際には「夢を持つことは大切」と話します。
アスリートの方々は特にちびっこ達に伝えている部分かと思います。
もちろん夢(ゴール)になるものを決めて、そこから逆算していく事も大切。でも、それだけでは夢を掴むには材料が足りない。
じゃあ
人より多く練習すること?
ご飯を沢山食べること?
良い道具を身につけてプレーすること?
必要になる事ってなんでしょう。
身近に憧れが有るか、無いかだと思っています。
それは、兄弟でもいいし、お友達でももちろんオッケー!
サッカーで例えると、自分がリフティング10回しか出来ない所、自分より2つ年齢が上のお兄さんが、リフティングを300回出来る。
子ども達は単純にお兄ちゃん「すげー」ってなる。
このすげーってなった、相手が大人になってしまうと、子どもからしたら「大人なんだからそりゃ出来るだろうよ」と、距離が遠くなってしまう。
先日に通りがかった都内の公園で、ターザンロープに群がる幼稚園児が5人〜6人、遊んでいました。
会話や周りの大人の話を聞く感じ、みんな同じ幼稚園では無く、たまたまその時間に居合わせた感じだった。
それだけでも、子ども達はターザンロープという共通ワードから、初対面とは思えない感じで仲良くなっていた。
そんな中、途中からたぶん小学校1年かな?そのターザンロープを立ちながら乗り出した。他の幼稚園児は基本、座ってぶら下がってるのがやっと。
その立ちのりボーイが現れた瞬間に、その場の子ども達の雰囲気が一変。
みんな「すごっ」、「すごっ!!!」と言い始め、
今まで、ぶら下がっていただけの周りの子ども達も、明らかに怖がっているけど、立ちのりを練習し始めた。
その影響力もすごいが、立ちのりボーイが、ロープに飽きて、滑り台へ向かうと、周りの子ども達も後を追う様にロープを止めて滑り台へ。
もう、立ちのりボーイは周りの幼稚園児からしたら少し上の憧れになっていた。
そこからはみんな仲良く、一緒に遊んだりして夕方にお母さんと帰っていきましたが、年齢が近い、身近に尊敬できる人がいる環境で、子ども達は子ども達のモチベーションを上げて取り組めるんだと思う。
MSAでも、スポーツを通じて同じ様なカラクリを昔から作ってきていますが毎年、卒業していく子ども達を見ていてもすごく人として立派になっている気がします。過信かもしれないですが(笑)
長くはなりましたが、夢を叶える為に目標を決める事は大事ですが、夢を叶えるのも楽な道ではありません。
「夢は必ず叶う」
そう、言ってあげたいけど、そんなことは言えません。夢を手にできる人はほんの一握りです。
そこに向けて努力する為にも、身近に尊敬出来る仲間であり、ライバルだったりが必ず必要だと思っています。
僕も昔、そうでした。
だからこそ、その部分の大切さを身をもって知っています。
皆さんには身近な憧れはいますか?