作る義務
最近、マサキスポーツアカデミーの指導法に関して興味を持ってくださる方が多く、色々とお問い合わせやアカデミーの事を深く知ってくださる方々がいます。
僕も19歳ぐらいから現役選手をやりながら指導者をやってきて、かれこれ16年ぐらいこども達の指導に携わらせてもらってます。
その中で、海外で主流のサッカー指導やチャイルドコーチングの勉強をしにいったり、日本からこども達を海外に連れて行き、日本人と海外の子達、何が違うのか?どこから「差」が生まれていくのか?
などを意識的に見てきました。
日本の育成や環境がダメな訳ではない。
ただ、ルーツを辿れば、スポーツも海外の真似事から始まり、先進国からの情報が取りずらい日本だから、日本のスポーツ成長が後手後手になるのも仕方がない。
だからこそ、もっと “ 日本らしさ ” を確率した物を作り、日本で生まれ、日本から世界へ発信できる様な状況を作っていかなくてはいつまでも「世界」にスポーツで追いつくことは難しいと思う。日本のアニメの様な状況だよね。
スペインに行ったら、ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ドラゴンボール、セーラームーン、、などの話をするとめちゃくちゃ、みんな喜びます。
それだけメイドインジャパンのアニメが、世界では評価され、広がっている。
これと同じことが、スポーツ業界でもきっと出来ると思ってる。
日本のサッカーは、昔からスペインやドイツなどをリスペクトし、多く学ばせてもらっている。それを形に出来て、日本のスポーツレベルも上がっている。
でも、同じ様にスポーツの先進国は、新しいものを生み出し、各国もレベルが上がっている。
日本の育成は、海外の真似事をやり、スポーツ先進国の背中を追いかけ続けてきてる。
そして、残念なのはインターネット、YouTubeなどが普及し、より世界が近くなったことで、海外コーチがやっているトレーニングを真似て指導する「似非サッカーコーチ」が本当に増えてしまった。
FCバルセロナやパリ・サンジェルマンのトップ選手達がやってるトレーニングだから、このトレーニングをこども達にやらせれ上手になる!
、、わけないじゃん。笑
それなら、そのうちサッカーコーチもAIロボットが出来る様になるから、生身の指導者はいらないよね。
日本人だから出来る指導、日本ならではの育成法をもっと追求し、それを確立すべきだと思う。
僕も長いこと、指導者をやらせてもらい、様々な年代の選手達と関わり、ありがたい事に関わった選手達が、Jリーグや海外リーグで活躍してくれている。
だからといってそれが指導の正解でもない。
だから僕は毎年、自分の指導を日本国内、国外に行き経験を積みアップデートし、関わる子ども達の年代や性格に合わせて指導をしてる。
そして何より、指導者はサッカーを教えるんじゃない。
どのようにプレーをするかなどを、理解するために様々なアクションを起こし、それに対してアドバイスを与える。そして何故、そのプレーを選択した方が良いのかを考えさそて、理解し、更にそれが何故、起きているのかを理解させる。
「教える」だけなのであれば、もっと簡単なのかもしれない。
これは育成年代の教えすぎと、紙一重だと思う。
でも、この年代の時に上記の事を考えさせてくれる指導者の居るチーム、アカデミーに若い年代で加入出来た時には大きな変化を感じる事が出来るはず。
そこで培った経験はスポーツだけじゃなく、人としての大きな成長に繋がり、年代があがり、社会人になった時に「〇〇やってて良かったなぁ〜」って思えるはず。スポーツは人を育てる。
僕もポッと出の偶然の産物を吸い上げるよりも、計画的に優秀な産物をアカデミーという素晴らしい畑で、大事に育てて、世に自信を持って送り出してあげたいと思ってるし、その為にはその様な体験が出来る「環境」を作らなきゃ行けない。
僕が海外に行って一番感じた事は、
良い指導者は、サッカーを教えない。
正直、ほっておいても、こども達がどんどんサッカーを好きになり、そこの根本があると、自らが上手になりたいから追求をしはじめる。
そのゾーンに入ったら、どんどんこども達のスポーツスキルは伸びていくし、自分から学べるこども達は人間力も併せて育つ。スポーツもできて人格者。
その様な「環境」を作れる人が、良い指導者だと感じてるし、僕はそういう環境モデルを向こうで見てきてる。
だからこそ、僕は日本でその「環境」を作る義務があると思ってる。