傷口
スペインから帰国しました。
MSA選手のみんな、アディダスのカルロス、トニー、通訳の宗像さん、さっささん、ともこさん、事務の赤坂さん、そして川端コーチ、横谷コーチ。
ありがとう!!
MSAが毎年、大きくなっていくのも選手のみんなはもちろん、関わってくださるスタッフの方々が素晴らしく、みなさんにMSAは毎年育ててもらっている。
感謝しています。
そして、今年はいつものスペイン遠征よりもドラマがありました。
お金では買えない素晴らしい経験。
僕もまたサッカーに考えさせられました。
そして、いつも考えるけど日本人のジュニア達があの舞台で世界と対等に戦え、決勝まで勝ち上がる日が来るのか?
真面目に考えてみましたが、残念ながら全くイメージがわきません。
それだけ差が明確だった。
ただ、僕達の仕事はそれで諦めたら終わり。
少しでも世界に日本人を出していく為にも僕達は日本の選手達に本物を見せて、厳しさを伝えなくてはいけない。
これを書くとまた周りの同業者から叩かれるだろうが、よく日本で展開されている海外留学系のビジネスで世界の地域ローカル大会などに世界大会として出場させて、日本チームがなんとなく中途半端にやれちゃって日本のプレーヤー達が変に勘違いや自信を持つ様な事が今の日本ではよくある。
これでは全く意味が無い。
だからこそ、今回のあれだけ素晴らしい相手に、ズタズタに粉砕されたのはMSAの選手達だけではなく、日本サッカー界にとって大きな財産になったと思う。
『日本の基準に戻しちゃいけない』
これはMSA選手達の耳にタコができるほど言い続けた言葉。
あの景色を見て、肌で感じれたのは、今の日本でMSAの選手達だけ。
だからこそ、その経験を次に活かさなくては選手達が伸びないし、僕達がやっていることがその辺のサッカー留学事業やスペイン旅行と変わらなくなってしまう。
MSAの選手達は今回、失った自身のプライドや自信を回復していく必要がある。
これは期間はどんなにかかったって構わない。
もしかしたらサッカーを続けている間で回復せずに現役を終える選手もいるかもしれない。
ただ、今回の大会と一緒で” 結果 ” だけが全てではない。
過程や過程の中で意識して生きてく事が大事で、その間に様々な問題や新たなトラブルにも遭遇するだろう。
その時に逃げるのではなく向かっていくこと。
そして、その事に対して答えや解決策が見えた時に人はまた成長する。
人間は怪我をしたら
膿が出て、
かさぶたが出来てきて
時間と共に傷口がふさがり、傷口がまた丈夫に強くなる。
場合によっては傷跡は残るかもしれない。
ただ、名誉の勲章って言葉があるじゃない。
みんなにとって今大会が傷口となり、時間と共に成長して回復した時に、素晴らしいプレーヤーになっていく事を信じています。