意識
先日からMASAKI SPORTS ACADEMYの新学期が始まりました。
新たな入会者もどの会場も多く、賑やかになってきました。
海外を経験した選手がまた増え、各選手達の目を見ていましたが、みんなメラメラしてました。
よく全国のサッカー選手を持つ親とも話をしますが、勘違いをしている親や選手が日本には非常に多いと感じます。
『海外に行ったら上手くなる』
そんな訳がありません。
だとしたら、お金持ちの子どもはバンバン海外に行って今頃、日本ジュニアサッカー界では素晴らしい選手だらけになっているでしょう。
僕の知っている選手でも何度も海外に行ってるが、なかなか芽の出ない選手もいます。
一回、海外に連れていっただけで恐ろしいほど考え方が変わった選手もいます。
向こうで何を見て、何を感じ、日本に帰ってきたあとに何が出来るか。
これが一番大事。
海外に行くだけなら変な話、誰でも行けるし、島国文化である日本人の考え方で多い、
“海外留学や海外遠征なんてお金持ちが行くもの”
と言われてしまってもしょうがない。
海外遠征や留学は行けば言い訳じゃないし、そんな甘い考えならお金の無駄だから行かずにもっと有効に使う方がいい。
前にも書いたことがあるけど、今の日本は海外に子どもの頃から行ける事が僕が子どもだった時よりはるかに多くなった。
昔より環境はよくなっている。
ただ、ピッチ周辺の環境は昔よりはるかにレベルが上がったが、子ども達の頭の中のレベルは昔の方が高かった。
覚えてる限り、結構な差で昔の方が高かった。
僕の世代はアントラーズのうっちー(内田篤人)が静岡では一緒だったし、Jユース組ではハーフナーマイクやベルマーレの陽太(秋元陽太)、レッズの槙野くんに柏木くん、当時は宮城バルセロナで今、ドルトムントにいる香川などと試合でやりあっていた。
今、Jリーグや海外でも活躍をしている選手が多い。
そういった選手を間近で見ていただけに、今の子ども達は頭の中のサッカーレベルが低いのをすごく感じる。
ただ、これは子ども達が悪いわけではない。
子ども達をとりまく大人が多くの可能性を潰している。
海外の指導現場と日本の指導現場、
そして海外でサッカーをする海外の少年少女を持つ親と日本人のサッカー選手の親。
意識的に見たり、話したりするけどやっぱだいぶ違う。
文化が違うと言えば終わりだが、日本の良さももちろんある。
ただ、海外のフットボールに少しでも近づくにはやっぱり良いものは取り入れて行くべき。
僕達は幸いにも海外での経験や海外の指導者から様々な交流が出来るので、出来る限りの選手や関わる親に伝えれる事は伝えていきたいと思う。
もちろん、実際に海外に渡り異国を見れて、触れるのが一番いい。
それは選手自体の意識が高い場合。
『海外に行くこと=意識が高い』
ではない。
子ども達の意識レベルを高める為にはまず、周りの大人から変わらないと子ども達は変わらない。